その昔、日本橋髙島屋の屋上には象がいた!
2021年2月1日
かつて日本橋髙島屋の屋上に、ゾウがいた時代がありました。戦争で全国の動物園のゾウが処分される悲劇を経て、昭和24(1949)年、インドのネール首相から上野動物園にゾウが贈られ、ゾウ人気が加熱します。髙島屋でも、当時の営業部長が、ゾウを屋上でお披露目することを提案。タイから子ゾウを購入することになりました。昭和25(1950)年、ゾウは船で下関に着いた後、貨車で汐留に運ばれ、大型トラックで銀座をパレードしながら移動。クレーンで屋上につり上げられる際には、電車もバスもストップし、皆が見上げました。髙島屋にちなんで髙子と名付けられたゾウは温厚で賢く、芸をしたり子どもを背中に載せたりして、来店客に愛されました。髙子は昭和29(1954)年に上野動物園にお嫁入りをします。大きくなった髙子にはもはやクレーンは使えず、デパートの階段を一段一段、自分で降りて移動しました。その後、昭和33(1958)年に開園した多摩動物園に移動し、多くの人に愛されながら一生を終えました。

多い日には髙子を見に、17万人もの来店があったという。

髙子を偲び、昭和29(1954)年に作られた塔屋(Tower House)はゾウの形に見えるので<象さん塔屋>と呼んでいる。
日本橋髙島屋S.C. 本館
住所 | 東京都中央区日本橋2-4-1 |
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電話 | 03-3211-4111 |
休業 | 無休 |
時間 | 10:30~19:30 |
交通 | 東京メトロ銀座線・東西線日本橋駅直結 |
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