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首都圏お散歩コース

Vol.20

鶴見線の旅&生麦旧道歩き

2025.4.25

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ホームの真横に海が広がる海芝浦駅。
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JR鶴見線に乗って、日本で一番海に近い駅「海芝浦駅」を訪ね、レトロな「国道駅」から生麦の旧道(旧東海道)沿いに歩き、魚河岸、生麦事件の史跡などを見ながら、キリン横浜ビアホールへ。

スタート

鶴見駅西口(JR京浜東北線・鶴見線始発駅)

ゴール

生麦駅東口(京浜急行電鉄)

歩行距離

約3.0km

歩行時間

約40分

コースの目安時間

約2〜3時間

コース順路

JR鶴見駅西口 START!

JR鶴見線の旅 LinkIcon

🚃鶴見線海芝浦行乗車
↓ 11分
海芝浦駅📸
🚃鶴見線鶴見行乗車
↓ 9分
国道駅📸
6分 400m

生麦魚河岸

3分 240m

鶴見干潟

20分 1500m

生麦事件の碑 LinkIcon

2分 120m

キリン横浜ビアホール

10分 700m

京急生麦駅東口 GOAL!

  • フォトスポット
  • 歴史がわかるスポット

このコースのレポーター

KEITA(ライター)

プロフィールへ

実際に鶴見線に乗って海芝浦で下車したのは今回が初めて。駅と海が隣り合う特異な風景に感動しました。国道駅から生麦の旧道をテクテク歩いたゴールには、キリン横浜ビアホールのおいしい生ビールが待っていました!

コースガイド

京浜地帯を走る鶴見線の旅と、歴史ある生麦の旧道(旧東海道)歩きを組み合わせたお散歩コース。観光エリアからは少し外れた横浜の穴場的ルートです。起点となる鶴見駅以外は無人駅が連なるJR鶴見線に乗って、日本で一番海に近い駅「海芝浦駅」へ。小さな駅のホームに接して広がる東京湾ののどかな海景色と出会ったら、鶴見線を戻って、レトロ感満載の高架下アーチがある国道駅で下車。ここから、生麦の旧道沿いに歩き、途中、鶴見干潟、魚河岸、生麦事件の碑などに寄り道して、キリンビール横浜工場のビアホールへ。工場直送の生ビールで一息ついたら、10分ほど歩き、京浜急行の生麦駅から帰途へつきます。一足伸ばして大黒ふ頭やスカイウォークに行くのもおすすめです。

コースマップ

立ち寄りスポットガイド

❶ JR鶴見駅 START!MAP

JR京浜東北線で東京駅から29分410円。京急線で品川駅から18分230円。
JR鶴見駅改札を入り、駅構内を通ってJR鶴見線ホームへ行きます。

JR鶴見駅西口。徒歩5分のところに曹洞宗大本山総持寺がある。

1・2番線が京浜東北線、3・4番線が鶴見線。

❷ JR鶴見線の旅
MAP

海芝浦支線6駅乗車を体験!

鶴見線は、鶴見駅から横浜・川崎の京浜工業地帯へ通じる路線で、鶴見駅以外の沿線駅はすべて無人駅です。首都圏を走る鉄道であるにもかかわらず、乗降者数や運行本数の少ないことから“都会の秘境線”ともいわれています。プラットホームは1934(昭和9)年に創建された当時のまま。屋根がある天井、壁、時計などにも年季が感じられ、レトロ感あふれる雰囲気です。ここから海芝浦行に乗車して、終点の海芝浦駅へ向かいます。

鶴見線ホーム。扇町駅行き幹線と、海芝浦駅行き、大川駅行きの2支線が走る。

日中は海芝浦行きが、1時間〜1時間半に1本となるので要注意。日・祝日はさらに本数が少ない。復路の時刻の確認は必須。

鉄骨がむきだした大屋根がかかっているレトロなホーム。

青のフェイスライン、青と黄のサイドラインが印象的な鶴見線車両。写真は2023年に導入された新型車両E131系。

🚃🚃鶴見駅から海芝浦駅

鶴見線海芝浦行きに乗車し、6駅11分で海芝浦駅に到着します。

京浜工業地帯の運河沿いを走る。新芝浦駅からは単線になる。

海芝浦駅
MAP

日本一海に近い駅でリフレッシュタイム

ホームにそのままつながっているかのような海景色を臨めるため、“日本一海に近い駅”と言われ、関東の駅百選にも選出されています。駅名は、東芝の前身である「芝浦製作所」にちなんで名付けられました。東芝社屋に直接面しているため、東芝関係者以外は改札を通ることができませんが、ここだけの景色を求めて訪れる人のために、駅の延長上に「海芝公園」が整備され一般開放されています。公園のベンチに腰掛け、潮風を浴びながら、頭を空にしてただ海を眺める、そんなぜいたくな時間がすごせる場所です。

駅のホームは京浜運河に面している。電車を降りると潮の香りに包まれる。

対岸に鶴見つばさ橋の姿を臨む。

復路の電車の出発時間までは、海芝公園で海景色を眺めてリフレッシュ!

一般客は、改札を通ることができない。

一般客も出入場記録のため交通カードのタッチが必要(片道167円)。

海芝浦駅

住所

神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目

🚃🚃海芝浦駅から国道駅

鶴見線鶴見行きに乗車し、終点の鶴見駅の一つ手前の国道駅で下車します。

国道駅
MAP

昭和レトロな高架下アーチが必見

国道15号に面していることが駅名の由来です。1930(昭和5)年に開業した当時の高架構造の駅舎をそのまま残しており、高架下のアーチは、昭和の雰囲気そのままのノスタルジックな佇まい。鶴見線では、海芝浦と並ぶ名所駅です。電車とホーム間に通常より大きめの隙間ができるので乗り降りは注意が必要です。

この駅のホームの高架下にコンクリートのアーチ型空間が。

ホームが湾曲しているため車両との隙間に注意。

高架下のアーチ空間には、かつて商店街があった。

国道駅

住所

神奈川県横浜市鶴見区生麦5-12

👟👟国道駅から生麦魚河岸

国道駅のアーチを鶴見川方面から出て右へ、生麦の旧道(旧東海道)沿いに2分ほど歩くと生麦魚河岸通りが始まります。

❸ 生麦魚河岸MAP

旧街道沿いに昔ながらの魚屋が集まる

生麦は、江戸時代は漁師町として栄え、将軍の食べる魚を献上していました。戦後は闇市を経てここに魚河岸通りが形成され、最盛期には、わずか300mほどの通りに、140件ほどの店舗が軒を連ねていました。現在営業している鮮魚店は10軒ほどに減少しています。毎朝、中央卸売市場や豊洲市場から仕入れた様々な種類の魚や貝が並びますが、どの店も午前中で閉店します。顧客は寿司屋やレストランのオーナーですが、一般客でも気軽に買い物ができます。

国道駅から歩いてきて最初にある鮮魚店「安斉商店」。

朝仕入れた海鮮が店頭いっぱいに並ぶ鮮魚店「丸菊」。

貝を手際よく剥きながら取材に応じてくれた丸菊のご主人。

👟👟生麦魚河岸から鶴見干潟へ

魚河岸の間の細い道を左折して進むと鶴見川にぶつかります。

❹ 鶴見干潟MAP

鶴見川に作られた人工の干潟

鶴見干潟は、東京湾へと流れる一級河川の鶴見川の一部に位置しており、身を剥いて廃棄された貝殻を敷き詰めた人工の干潟です。カモやハゼといった野生動物が生息し、観察を楽しむことができます。大小様々な貝で埋め尽くされた干潟は、立ち入り自由で川の水に触れることもできますが、河岸に立つ安全看板上で赤で囲われたゾーンは立ち入り禁止なので注意しましょう。

撮影時は満潮時だったが、干潮時には川の半分ほどが干潟となる。

生麦魚河岸では貝の剝き身が名産だった。剥いて出た貝殻が鶴見川に捨てられ、貝殻の浜辺ができたという。

鶴見干潟

住所

神奈川県横浜市鶴見区生麦5-22-5

👟👟鶴見干潟から生麦事件の碑

鶴見干潟から生麦の旧道(旧東海道)へと戻り、右手に生麦事件の発生場所や、金運を呼び込むという生麦神明社を過ぎて、生麦事件の碑へ。

生麦事件の発生場所の看板は、民家の前に。見逃さないように。

金運護符がいただける生麦神明社。

❺ 生麦事件の碑
MAP

幕末の歴史的な事件の場所に

生麦事件の発生場所から生麦の旧道を約500m進んだあたりの首都高速の下に、事件を記した石碑が建てられています。生麦事件とは、1862(文久2)年、薩摩藩の前藩主島津久光の大名行列に遭遇したイギリス人商人らが薩摩藩士によって殺傷された事件。その後の薩英戦争へとつながった歴史的な出来事です。薩英戦争を契機に薩摩藩は倒幕思想を強め、明治維新を牽引したことから、生麦事件は明治維新の契機となったともいわれます。

石碑は、キリンビール横浜工場入り口隣の奥まったところにある。

石碑の後ろには、イギリス国旗が。被害者の鎮魂の碑でもある。

生麦事件の碑

住所

神奈川県横浜市鶴見区生麦1-16-14-2

👟👟生麦事件の碑からキリン横浜ビアホール

生麦事件の碑の隣にあるキリンビール横浜工場の正門を入ると、正面に工場のエントランス、右手にレンガ色のキリン横浜ビアホールがあります。

❻ キリン横浜ビアホール
MAP

工場直送ビールと地元食材を使った料理を楽しもう

キリンビール横浜工場内にあるビアホールなので、工場直送の生ビールを楽しめるのが大きな魅力。地元である神奈川県の名産品や野菜を使用したビールに合う料理も充実しています。赤レンガ壁を基調とした落ち着いた雰囲の店内は、天井が高く広々としていて居心地抜群。日本の工場やドイツで実際に使用されていた醸造釜がインテリアとして飾られています。天気の良い日はテラス席での食事もおすすめ。おさんぽの〆に一息つくにはぴったりのビアホールです。

工場敷地内にあるビアホール。工場見学の後、もっとビールを飲みたいという人の利用も多い。

赤レンガ壁のビアホールでビールと食事を楽しめる。

実際に使用されていた醸造釜が置かれている。

「ペアリングプレート」3990円(4人用)。店舗のおすすめのアペタイザーの盛合わせ。ビールとのペアリングを楽しめる。

「デリサラダ 湘南ゴールドドレッシング」1490円。自家製燻製のチキンや玉子などが入った具だくさんのサラダに、湘南ゴールドのドレッシングをかけて。

キリン横浜ビアホール

住所

神奈川県横浜市鶴見区生麦1-17-1

電話

050-3177-2651

休業

月曜 (祝日の場合は営業 ・ 祝日の場合は営業し翌日休)

時間

平日11:00~22:00(L.O.21:00)、土・日・祝日11:00~22:00(L.O.21:00)

交通

京浜急行線「生麦駅」より徒歩約10分

HP

https://www.kirin.co.jp/experience/factory/yokohama/restaurant/

👟キリン横浜ビアホールから生麦駅へ

旧生麦街道と国道15号の分岐を国道15号側へ進み鶴見方面へ歩く。生麦駅入口交差点を左折し、生麦駅前通り商店街を直進。京浜急行踏切手前を右に入ると生麦駅東口の入口。

❼ 京急生麦駅東口 GOAL!MAP

京急本線で品川駅まで24分320円。京急本線で横浜駅まで13分180円で行き、東急東横線に乗り換えて渋谷まで27分309円。

京浜急行踏切手前を右折。

生麦駅東口入口。

KEITA’s PICK UP

旧東海道デザインプレート
歌川広重の浮世絵「東海道五十三次」の旅人を思わせる絵がデザインされた旧東海道デザインプレート。キリンビール横浜工場付近の生麦の旧道上で見つけました。これは横浜市の健康みちづくり推進運動の一環で、旧東海道を歩いてもらうために設置されているもの。横浜市内では、神奈川・鶴見・西・保土ケ谷・戸塚の5区に設置されており、いずれも日本橋までの距離が示されています。鶴見区内には9カ所に設置されているそうです。

30cm四方のプレート。写真を撮ってコレクションする楽しさも。

オプションスポット

キリン一番搾りおいしさ実感ツアーMAP

「キリン一番搾り生ビール」のこだわりやおいしさを体感できる工場見学。見学後は、「キリン一番搾り生ビール」のテイスティングができる。キリン横浜ビアホールと同じ敷地内なので、時間があればぜひルートに組み込みましょう。事前予約が必要。

三種類の一番搾りをテイスティング。

横浜ベイブリッジスカイウォークを歩くMAP

土日祝日のお散歩なら、土日祝日のみ解放している「横浜ベイブリッジスカイウォーク」へ足を延ばすのもおすすめ。生麦の旧道歩きの途中で、旧道と大黒橋通りがぶつかる交差点近くにある「明神前」バス停から横浜市営バス17系統に乗り、「大黒ふ頭」または「スカイウォーク入り口」で下車します。「スカイウォーク」は、横浜ベイブリッジの約320m区間に設置された片道約10分の歩行者専用道路で、展望施設「スカイラウンジ」も併設しています。横浜港や海沿いの街並みを一望できます。特に夕暮れ時の美しさは格別です。

スカイタワーのエレベーターでスカイプロムナードへ上がる。

大黒ふ頭側から約320mにわたるスカイプロムナードを歩く。©横浜港振興協会

展望施設「スカイラウンジ」、晴れた日には富士山も見える。

展望施設「スカイラウンジ」

住所

神奈川県横浜市鶴見区大黒ふ頭1

電話

045-671- 7390(横浜港振興協会)

営業日

土・日曜日、祝日  ※年末年始を除く

料金

無料

時間

11:00~18:00

HP

https://www.city.yokohama.lg.jp/kanko-bunka/minato/taikan/kengaku/sw201905.html