JR上野駅パンダ橋口をスタートし、上野公園の隅々をめぐり、上野駅不忍口にゴールするコース。広い敷地内には、国を代表する動物園や博物館、美術館のほかにも、美しく歴史ある寺社や、気づかなかった銅像もあちこちにある。園内は木々の緑にあふれ、有名な春の桜はもちろん、いつ訪れても四季の自然を楽しめる。
スタート
上野駅パンダ橋口(JR山手線・京浜東北線・東北本線・宇都宮線・高崎線・常磐線・上野東京ライン)
ゴール
上野駅不忍口(JR山手線・京浜東北線・東北本線・宇都宮線・高崎線・常磐線・上野東京ライン)
歩行距離
約3.6㎞
歩行時間
約60分
立ち寄り目安時間
ルートの目安時間
約4時間30分
このコースのイラストマップ
Vol.9
お散歩ビデオミニ版(YouTube 配信中)
Let’s Enjoy “OSAMPO” WALK!!
上野駅パンダ橋口~上野駅不忍口
下町3 名所がいっぱいの上野公園めぐり。
下町の中心に位置する広い上野公園をぐるりとお散歩。
歴史を凝縮する数々の史跡や、豊かな自然を堪能しよう。
ルート順路
8分 600m
17分 1.2km くじら像→芸術の小道
6分 300m パンダポスト
6分 400km
11分 700m 動物園通り→不忍通り
4分 200m 下町風俗資料館→かえるの噴水
4分 200m UENO3153
ルートガイド
上野駅入谷改札を出てJR上野駅パンダ橋口
からスタート。広々としたパンダ橋を渡ると、正面はもう緑濃い上野恩賜公園。東京文化会館の先、上野駅公園口前広場から上野恩賜公園
内に入っていく。右に世界文化遺産に登録されている国立西洋美術館を見、その先を右へ。国立科学博物館のクジラ像を右手に見て、広い通りを左折して進むと、右手に重要文化財に指定されている東京国立博物館の堂々とした建物が現れる。博物館の正門を過ぎ、もう少し通りを進むと、右手に旧因州池田屋敷表門が見えてくる。通称黒門と呼ばれる江戸末期の格式高い建築で、こちらも重要文化財に指定されている。右手に黒田記念館のある交差点手前から左に折れて公園に入ろう。正面には旧東京音楽学校奏楽堂が木立の中に美しい姿を見せている。ここは芸術の散歩道と呼ばれ、東京藝術大学の学生の作品が道端に展示されている。ここにある公衆トイレもまた、藝大の学生が創作したもので、その名も「上野トイレミュージアム」。その先にはボードワン博士像。博士は、江戸幕府に招かれて日本で蘭医学を広め、上野の自然保護のために公園にすることを提言した、まさに上野公園の生みの親だ。大噴水の向こうには東京国立博物館の風格ある建物が構えている。ランチは上野の森パークサイドカフェ
のテラス席で。昼食を終えたら春には花見客で賑わうさくら通りへ。
合格祈願で人気の上野大仏
、続いて、改修し美しく輝く上野東照宮
を参拝する。東照宮の参道から、階段を下ると、蓮の名所として有名な不忍池
が広がる。湖畔道南端の蓮見デッキから、蓮池を眺めよう。少し戻り下町風俗資料館の脇の小道を行けば、交番手前にかえるの噴水。階段を上がれば、幕末・明治維新の偉人、西郷隆盛像
がある。像の脇にある商業施設、NO3153ビルのエレベーターで1階へ下りよう。ビルを出ると、右にアメ横商店街の入り口、目の前がゴールのJR上野駅不忍口
だ。
立ち寄りスポットガイド
スポットの分類マーク
highlight. Entertainment
restaurant
cafe
shopping spot
accommodations
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見どころ・遊び場 |
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レストラン・食事処 |
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買い物スポット |
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宿泊施設 |
上野駅パンダ橋口
JR山手線・京浜東北線・東北本線・宇都宮線・高崎線・常磐線・上野東京ライン、上野駅パンダ橋口から。
入谷改札のある3階がパンダ橋口。改札右にある大きなパンダ像は昭和50年代(1980年前後)に作られたもので、かつては構内にありました。パンダ橋とは「上野駅東西自由通路」の愛称で、東側の中央口と西側の公園口を、多くの線路をまたいでつなぐものです。災害時に東側から人々が上野公園に避難しやすいようにと2000(平成12)年に造られました。
駅前は広く、改札利用客も比較的少ないので待ち合わせにも最適。
パンダ橋口に置かれている大きな親子パンダの像。
パンダ橋は上野公園に向かって多数の線路を一気に越える。
橋を下りて右が公園口。たもとの白黒の石はパンダ石と呼ばれる。
上野恩賜公園
歴史と文化と自然が生きる日本初の都市公園
江戸時代には寛永寺の境内地でしたが、1873(明治6)年、芝、飛鳥山とともに日本初の公園として開園しました。約54㎡という広大な敷地を有します。当初は寛永寺社殿、東照宮、そして桜を中心とした公園でしたが、その後博物館や動物園、美術館など日本を代表する文化施設が建てられ、上野を国内屈指の文化都市へと生まれ変わらせました。園内にはイチョウやクスノキ、ケヤキなどが高く梢を伸ばし、特に1200本の桜は見事。日本屈指の花見の名所です。
国立科学館の横には、全長30mのシロナガスクジラの像がある。
旧因州池田屋敷表門は土・日曜、祝日の10~16時に開門する。
旧東京音楽学校奏楽堂の館内は、日・火・水曜の9:30~16:30に見学できる。入館料は300円。
藝大の学生の作品を鑑賞しながら散策が楽しめる芸術の散歩道。
大きな木立の下を、四季の変化を感じながら歩ける。
さまざまな動物の消化管が描かれた、ユニークなトイレの入口。
藝大の学生が工芸、絵画、デザインといった得意分野を生かした作品としてのトイレ。用がなくても立ち寄りたい。
動物のうんちをモチーフとしたタイル。
ボードワン博士はオランダの軍医。上野公園の開園に寄与した。
大噴水は30分ごとにパターンが変化。夜はライトアップする。
大噴水の近くの木立の中には、試験管を持つ野口英世の像もある。
動物園の表門近くにあるパンダポストで投函すると、パンダや西郷さんなどが描かれたオリジナルの消印を押してもらえる。
上野恩賜公園
休業 | 無休 |
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時間 | 5:00~23:00 |
交通 | JR上野駅公園口から徒歩1分 |
HP | https://www.kensetsu.metro.tokyo.lg.jp/jimusho/toubuk/ueno/index_top.html |
上野の森パークサイドカフェ
テラス席が気持ちいい、噴水池そばのカフェ
噴水池のそばの木立の前には、広いテラス席をもつカフェがあります。パスタやハンバーグ、ステーキ、カレー、フォーまで、メニューは豊富。月替わりの充実のプレートも楽しみのひとつです。どれも旬の素材を使い、目にも美しい料理を提供しています。デザートやドリンクも、美容・健康に配慮しており、おしゃれなビジュアルも楽しめます。土耕栽培にこだわる農園から届く香りの強いフレッシュハーブでいれるハーブティーもおすすめです。
自然と調和したたたずまい。
晴れた日にはテラス席が気持ちいい。
店内のどの席からも窓ごしに公園が眺められる。
6種デリの森のガーデンプレート1590円(税別)。※季節により内容は変更しております。フレッシュハーブティーは食事とセットで390円(税別)。
上野の森パークサイドカフェ
住所 | 東京都台東区上野公園8-4 |
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電話 | 03-5815-8251 |
休業 | 無休 |
時間 | 10:00(土・日曜9:00)~20:00 |
交通 | JR上野駅公園口から徒歩3分 |
HP |
上野大仏
「これ以上落ちない」お顔だけの大仏さま
かつて上野公園にも大仏さまがありました。1631(寛永8)年に建立され、高さは6mありましたが、大地震で3度、火災で一度、首が落ちました。最後の関東大震災で落ちてから再建を待つ間に第二次世界大戦が勃発。顔の部分を残し金属供出をされてしまいました。こうした数奇な運命をたどった大仏さまですが、現在は顔だけが祀られています。「これ以上は落ちない」ということから「合格大仏」と呼ばれ、受験生たちが多くお参りに訪れています。境内には、薬師瑠璃光如来、月光菩薩、日光菩薩を祀ったパゴダもあります。
上野大仏は、大仏山と呼ばれる小山の上に祀られている。
優しい顔立ちの大仏さま。1940(昭和15)年の幻の東京五輪に向けて修復の計画があったが戦争が激化しかなわなかった。
パゴダ内の薬師三尊像は、江戸末期まで東照宮境内にあった薬師堂に祀られていたもの。神仏分離令により寛永寺の管理となった。
合格祈願の大仏絵馬。桜絵馬はお礼参りに。どちらも700円。
とんぼ玉が入ったものや、鈴が入った四角錐のおみくじ。200円。
つげの木でできた合格守り1000円。握ると集中力が高まる。
上野大仏
住所 | 東京都台東区上野公園4-8 |
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電話 | 03-3821-4749 |
休業 | 無休 |
時間 | 10:00〜15:00(お守りの授与は10:00~12:00、12:30~14:30) |
交通 | JR上野駅公園口から徒歩7分 |
HP |
上野東照宮
きらびやかな江戸初期の社殿が残る奇跡の神社
1627(寛永4)年に徳川家康を祀る社として建立され、家康公の36回忌である1651(慶安4)年に三代将軍家光公の命により再建されました。日光までお参りに行けない江戸の人々のために日光東照宮に準じた豪華なものを建立したと言われています。権現造りの社殿、龍の彫刻が見事な唐門(からもん)、社殿を囲む透塀(すきべい)などが戦争や震災にも耐えて残り、国の重要文化財に指定されています。特に出世、勝利、健康長寿にご利益があるとされています。花の名所としても知られ、とくに冬と春に開苑するぼたん苑は見事です。
動物園表門そば、小松宮像の隣から参道が続く。
大石鳥居の脇にある「お化け灯籠」。1631(寛永8)年に家康に仕えた佐久間勝之により奉納された、高さ6.8mという巨大なもの。
約200基の石灯籠は、ほとんど造営の年に諸大名が奉納したもの。
正面に唐門、その向こうに社殿が見える。ここまでは無料参拝可。
唐門の左右6基の銅灯籠は、尾張・紀伊・水戸の徳川御三家により奉納された。想像上の動物蜃(しん)や天女の装飾が美しい。
拝観エリア内にある大楠。樹齢600年を越え、幹の太さは公園一。
社殿を囲む透塀(すきべい)。上段には野山の動植物、下段には海川の動物の彫刻が鮮やかに施されている。
改修されたばかりの金色に輝く社殿。金色殿(こんじきでん)とも呼ばれる。
内から見た唐門。昇り龍、降り龍の彫刻や精巧な透彫が見られる。
家康公の月命日、17日のみ限定で授与している昇龍守。現在は密を避けるため前後3日間授与することもある。
上野東照宮
住所 | 東京都台東区上野公園9-88 |
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電話 | 03-3822-3455 |
休業 | 無休 |
時間 | 参拝10~2月9:00~16:30、3~9月9:00~17:30 |
料金 | 参拝無料、拝観500円、ぼたん苑700円 |
交通 | JR上野駅公園口から徒歩7分 |
HP |
不忍池・蓮見デッキ
一面に広がる蓮の風景を眺め、湖畔でくつろごう
上野公園の南側を占める、周囲約2kmの天然の池。蓮に覆われた蓮池のほか、ボート遊びが楽しめるボート池、カワウが繁殖している鵜の池(動物園内)からなっています。桜、蓮、バードウォッチングなど四季を通して楽しめます。南端付近の蓮見デッキは遊歩道になっており、まるで池の中に踏み込んでいるかのように、蓮池を観察できます。
池のほとりは憩いの場。思い思いに散策を楽しむ人が多い。
蓮に覆われている蓮池。7月中旬から8月中旬は花が見頃。
中央の弁天島には弁財天を祀った弁天堂がある。
池周辺および弁天島には、興味深いさまざまな石碑が建っている。
不忍池・蓮見デッキ
交通 | JR上野駅不忍口から徒歩6分 |
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西郷隆盛像
上野公園のシンボル、堂々とした西郷どん
公園のシンボルともいえる西郷隆盛像は、江戸城無血開城により江戸の町を救った功績を讃えて建設され、1898(明治31)年に落成しました。愛犬のツンを連れて兎狩りに行く姿を描いた、高さ3.7mの像で、高村光雲作。犬の銅像は後藤貞行作「上野の西郷さん」として長年親しまれています。
かえるの噴水の、背中側の階段を上がれば西郷隆盛像がある。
全国にいくつかある西郷隆盛像のなかでも最古のもの。
西郷隆盛像
住所 | 東京都台東区上野公園1 |
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交通 | JR上野駅不忍口から徒歩3分 |
上野駅不忍口
JR山手線・京浜東北線・東北本線・宇都宮線・高崎線・常磐線・上野東京ライン、上野駅不忍口へ。
不忍口はJR上野駅の南端にあたり、ここから線路沿いに隣の御徒町駅に向かって、活気あふれるアメ横商店街が続いています。周辺は下町らしい、上野の庶民的な側面を見せています。近くには京成上野駅もあります。
その名も3153(西郷さん)というビルの中を通り上野駅前に。
今日のゴールはここ。JR上野駅の南端、不忍口。