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クリエイティブとテクノロジーが彩る、未来の東京の暮らしとは?不思議なリビングルームで新たな気づきを楽しむ「Alternative Living展」(無料)がSusHi Tech Squareで開催中

2025.1.24

有楽町のSusHi Tech Square 1F Spaceでは、只今「Alternative Living展」が開催されています。

これまでも、東京の未来を支えていくテクノロジーを多彩なテーマでの作品を通じて見せてきたSusHi Tech Square 。「Alternative Living展」は、その第5期目の展覧会となり、「未来の東京での人々の暮らし」がテーマになっています。タイトルにある「Alternative」には「もう一つの」の他に「新しい主流になる」という意味が込められ、「Living」はリビングルームを指すだけではなく「生き方」「暮らし方」でもあります。当展を訪ね、リビングルームを模した展示場で、9組のクリエイターたちによる作品をゆっくりと鑑賞してきました。

リビングルームを模した展示場。展示場をぐるりと囲む柵は山田紗子氏の「透壁」という作品。また、展示場内では音楽家・サウンドアーティストの evala による音の作品『Fragrance “purr“』が、まるでミストのように空間を包み込んでいる。

2つの液晶ディスプレイからの問いかけ

現代美術作家・HOuXO Que氏による、液晶ディスプレイを使用した2作品。一つは展示場外側に設置されたランダムに映像が点滅するディスプレイ。もう一つはその裏側に設置された、鉄パイプが突き刺さり破壊されたディスプレイでなかなか衝撃的です。今ではテレビ、パソコン、スマートフォンと、日常生活で液晶ディスプレイは欠かせない存在となりましたが、この作品は私たちが日々そこから流れてくる映像にどう向き合っているかを問いかけてきます。映像の表面的なイメージだけを捉えるのではなく、そこにある真実や現実とは何かを自分の頭で考えてみることの大切さに気づかされました。

HOuXO Que 『NOUMENON #1』

HOuXO Que『Death by proxy #3』

聴覚・視覚で感じる、指先で感じる

視覚ディレクターでグラフィックアーティストの河野未彩氏による作品は、空から降ってきた架空の隕石「クラウド(ネットワーク・サーバー)」をテーマにしています。『3D to 4D』という作品は17秒ごとに130種類の質感の違う音が鳴るという仕掛けがされ、『inner sky』という作品は美しい光を放ち、それぞれ聴覚・視覚に優しく語りかけてきます。

3人のデザイナーで構成されたアートグループ「KURANOIE」の作品は、時の流れがテーマです。透明のアクリルの表面に砂をつけたオブジェは手に取ることができ、その質感を楽しみながらブロックのように重ねたり並べたりできます。砂は石がゆっくりと時間をかけて変化したもので、この作品も多くの人に触られることにより砂が落ちて質感が変化していきます。また、指先を通して伝わってくる砂の質感から、幼い頃遊んだ公園の砂場や砂浜を思い出す人もいるのでは。この作品との出会いは、普段はせわしなく流れていく「時」について、いろいろ思いをめぐらせてみる機会になりそうです。

河野未彩『3D to 4D』『inner sky』

KURANOIE 『TOKI: Capture Park』

揺らぐデジタル映像とユニークなオブジェ

研究者でメディアアーティストの落合陽一氏の『ヌル鏡止水(きょうしすい)』は、周囲の音を感知して動く映像がLEDキューブの中に映し出される作品。質量がないデジタル映像が生活空間に溶け込み、「人生の残響を“デジタルの水鏡“として映し出す」としています。まるで水が揺らぐような映像を覗き込んでいると、自分の心の奥に潜む何かしらの記憶が蘇ってくるようです。

ヴィジュアル・アーティストの小林椋氏の『この囲いの戸(木の島)で組む島』は、家具や家電のように見えて、実際は何の機能もないただのオブジェというユニークな作品です。それぞれのオブジェにはおもちゃのような温もりが感じられ、どことなくユーモラスな動きは気分をほっこりさせてくれます。生活に利便性や生産性をもたらさなくても、魅力あるモノとは何か。そんなことを考えたくなる作品です。

落合陽一 『ヌル鏡止水』

小林椋 『この囲いの戸(木の島)で組む島』

撫でてコミュニケートする、自分でクリエイトする

すでに商品化されている『Qoobo(クーボ)』は、尻尾がついたクッション型セラピーロボット。撫でると尻尾が反応して動きますが、その撫で方によって動きのパターンが変わります。表情なく声も出しませんが、接しているうちにコミュニケーションが生まれる不思議なクッションです。実際に撫でてみると、その可愛さに感動!人間とテクノロジーの間で絆が育まれる可能性に、あらためて驚かされます。

展示場のリビングルームを出ると、体験型展示の『Our Altemative Living』が。ここではコントローラーを使って画面上のブロックを動かし、家具を創造することができます。誰でも使用できるので、いろいろな想像を膨らませて面白い形のオリジナル家具を創造してみてください。

ユカイ工学株式会社 『しっぽがある暮らし』(Qoobo)

デモンストレーション中のオープンアートOur Alternative Living。

「Alternative Living展」は入場無料。気軽に立ち寄って、ぜひこの不思議なリビングルームを体験してみてください。きっと、それぞれの作品が自分の感性や思考に心地良い刺激を与えてくれます。また、会場には展示に対する様々な疑問や質問に対応してくれるアートコミュニケーターも常駐しています。開催は3月23日(日)まで。どうぞお見逃しなく。

Alternative Living展

開催期間

2025年1月18日(土)〜3月23日(日)

会場

SusHi Tech Square 1F SpaceMAP

住所

東京都千代田区丸の内3-8-3

休業

月曜(2月24日は開場)、2月25日 ※臨時休業の場合あり。詳しくは公式HPを確認

時間

11:00〜21:00(最終入場20:30)、土・日曜、祝日10:00〜19:00(最終入場18:30)

料金

無料

交通

JR有楽町駅京橋口から徒歩1分、東京メトロ有楽町駅D9出口からすぐ

HP

https://sushitech-real.metro.tokyo.lg.jp/alternativeliving/

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