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話題のツアーへ行こう!

Part1

簡単な茶道(テーブル茶道)体験ツアー

2023.10.31

t1_01-5_a012.jpg 茶道では、茶道具が大切に扱われる。 t1_01-1_a001.jpg 東京・西小山駅からすぐの住宅街の中にある「つなぐ」。 t1_01-2_a009.jpg テーブルの上に整然と準備された茶道の道具たち。 t1_01-3_a054.jpg 講師・神崎先生の見事なお点前を拝見! t1_01-4_a072.jpg 茶筅を振り動かして抹茶を点てる。

日本の茶道をテーブルで気軽に体験!
もてなしの美学を日常に取り入れて、生活をより豊かに!

日本の茶道は、畳のある茶室で行うイメージがありますが、実はテーブルで着席して行うこともできます。これが「テーブル茶道」で、年齢を問わずだれでも洋室で気軽に茶道を実践できるため、最近は正座が苦手な海外の方々にも人気です。今回、TOKYO WALKINGのスタッフ2名が「イージー茶道カフェ&茶道教室 つなぐ」でテーブル茶道を体験! 以下にレポートします!

ツアー概要

●テーブル茶道体験ツアー

  • 【開催場所】イージー茶道カフェ&茶道教室 つなぐ
  • 【住所】住所:東京都品川区小山6-5-13-102 mapMAP
  • 【時間】11:30~18:30(カフェ営業)、9:00~(茶道教室)
  • 【休業】水曜
  • 【料金】2600円(1回45分)
  • 【HP】https://easysadoutsunagu.jp/

このツアーの案内人

神崎香菜子さん

プロフィール 
茶道インストラクター。抹茶と和菓子が元々好きなことから、裏千家茶道を始める。茶道だけでなく、その背景にある様々な文化にも触れられることに深い感銘を受け、「多くの人々にこの魅力を伝えたい」との思いを強くし、インストラクターの道を志す。

「茶道とは何か」を学ぶ

茶道を体験する前に、まず背景にある思想についてレクチャーを受けます。茶道の構成要素としては以下の3つが基礎となっているといいます。

・所作:歩き方、座り方、立ち方など。
・知識:お道具、季節など様々なものへの造詣。
・考え方:茶道は禅の思想と密接な関わりがあり、掛け軸も禅語も多数。

もちろん、初めての人は知らなくても大丈夫です。茶道はこれらを前提とした上で「おもてなし」(互いを思いやる心)と「しつらえ」(空間演出)の美学で、他者と親密なコミュニケーションを図ることができるのです。

お辞儀「真・行・草」(しん・ぎょう・そう)について

茶道のお辞儀というと深々と頭を下げて行うもの、というイメージを抱いている方も多いかと思います。しかし、裏千家茶道では「真・行・草(しん・ぎょう・そう)」という3種のお辞儀を状況に応じて行います。

「真(しん)」が深く、よりフォーマルな型で、「草(そう)」が軽い挨拶となり、「行(ぎょう)」がその中間にあたります。この3つは書道で使われる書体でもあり、茶道でなく華道や建築の様式など日本文化に影響を与えています。

インストラクターがお辞儀のお手本を見せてくれるので、真似をしてみましょう。
心を込めてお辞儀をすると、不思議と自分の心も和らぐ気がします。

お菓子の召し上がり方

茶道体験での大きな楽しみのひとつであるお菓子。こちらは「萩の露」と呼ばれる和菓子です。萩は「秋の七草」の一つであり、お菓子にも季節を表現したものとなっています。お菓子を食べる際にもルールとマナーがきちんとあります。

食べる前に、感謝の気持ちで、菓子器を少し持ち上げて軽く頭を下げて、お箸で手元の懐紙に置きます。

一つずつの所作を、ゆっくり丁寧に行った後には「黒文字(くろもじ)」と呼ばれるお菓子用のフォークを使って召し上がれ。現在の季節について想いを巡らせて楽しむお菓子は、おいしさ以外にも、忘れていたさまざまなものを感じさせてくれるはずです。
使ったお箸は懐紙の端を少し折り曲げて、きれいに拭って器に戻します。

お茶の召し上がり方

さて、いよいよお茶を飲んでみましょう。美しい作法でインストラクターがお茶をたててくれます。お茶を出されたらまず「お点前頂戴いたします(Thank you for your tea)」とご挨拶をします。そして右手で茶碗を持ち、左手のひらに乗せ感謝をし、右手で時計回りに2度回します。

少し緊張をしてしまうかもしれませんが、その後は心を落ち着けて、お茶をいただきましょう。一気に飲まなくとも大丈夫。香りや口当たり、飲んだ後に広がる豊かな味わいを楽しんいると、心も満たされてきます。

飲んだ後には、茶碗を置いて鑑賞します。お道具の美しさも茶道の大きな魅力ですが、中でも茶碗にはそこにひとつの宇宙が広がっているかのような深みがあります。お茶の味とともにぜひ楽しんでみてください。

お道具のセッティング方法

お菓子とお茶を楽しんだ後は、いよいよお茶をたてて「おもてなし」をする時です。お道具にはそれぞれ決まった位置があって、決まった順番で準備をしていく必要があります。最初は、作法が複雑に思え、緊張してしまいますが、リラックスしましょう。やさしく丁寧に教えてくれます。

お道具を所定の位置に置いたら、お湯で、お茶をたてる道具「茶せん」と茶碗をすすぎます。日本では、使った物を水で「清める」ことがとても大切なマナーです。お道具を清めて丁寧に扱うことも「おもてなし」の一つです。

お茶のたて方

それではお茶をたてましょう。「濃茶」と「薄茶」という2種のお茶がありますが、今回は初心者向けの薄茶のたて方です。「なつめ(natsume)」と呼ばれる容器から、「茶杓(ちゃしゃく)」と呼ばれる小さな匙で、抹茶の粉末を2度ほどすくって茶碗に入れていきます。

袱紗(ふくさ)と呼ばれる布を鉄瓶にあて、お湯を60ml入れていきます。火傷をしないようにゆっくり落ち着いて。

茶せんを指先でつまんで、お茶をたてます。手首を使って素早く茶せんを動かします。このとき重要なのは「茶せんは、回すのではなく前後に動かす」ことです。少し難しいかもしれませんが、教わった通りに心を落ち着けて臨めば、きっと上手にお茶がたてられるはずです。

出来上がりました。誰かと一緒であれば、ぜひお互いのお茶を飲んでみましょう。互いのお茶を飲み交わし味わうことで、自然に会話が生まれ、心が触れ合うことでしょう。

最後に、裏千家茶道の基礎となる4文字を教わります。これまでの体験を通すと、それぞれが何を意味しているのかきっと理解できるはずです。

「和敬静寂」(わけいせいじゃく)。

和(わ): 調和。相手のことを思いやって仲良くすること。
敬(けい): 尊敬。お互いを大切にすること。
清(せい): 清浄。身も心もきれいであること。
寂(じゃく): 静穏。どんな時も慌てず、いつも通りでいられるよう心がけること。

テーブル茶道(イージー茶道)、あなたもぜひ体験してみてくださいね!

この記事の動画はこちらからご覧になれます!

このツアーのレポーター

Osamu

プロフィールへ

ツアーを体験して/日常の中にあって忘れてしまいがちな大切なことを、茶道体験を通して再確認しました。人との出会いに感謝すること、瞬く間に過ぎる季節のこと、穏やかな心でいることなどなど。忙しい方にこそお茶をおすすめしたいと思いました。

写真

M.Suematsu

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茶道教室&カフェ「つなぐ」

東急目黒線西小山駅徒歩1分

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